クリエイター向け改正著作権法講座。何が変わったのか分かりやすく紹介

クリエイター向け改正著作権法講座を分かりやすく解説

ブロガーやクリエイターにとって身近な「著作権法」は、ネットビジネスをする上で必ず把握しておかなければならない法律の一つです。

この法律は2019年1月1日に改正著作権法が施行され、これまでの著作権法では認められていなかったことが認められるようになりました。

特に、書籍の出版や音楽活動をしている作家やライター・ミュージシャン・作曲家などは、無断で著作物を使用されても文句が言えなくなる可能性があります。

今回は、クリエイターやブロガー向けに改正著作権法を分かりやすくご説明いたします!

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2019年1月1日より著作権の一部が変更に

これまでの著作権法では、著作物の無断使用は基本的には認められていませんでしたが、2019年1月1日(一部2018年12月30日から)施行された著作権法改正によって、一部で認められるようになりました。

今回の著作権法改正は近年稀にみる大改正で、著作権をより把握しておくべきブロガーやライター・イラストレーターなどクリエイターたちにとっては他人事ではありません。

では、従来の著作権法とどこが変わったのか、ブロガーやライターなどの職業の人が把握しておくべきヵ所を重点的にご紹介いたします。

1.デジタル化・ネットワーク化の進展に対応した柔軟な権利制限規定の整備

著作権法改正の概要
  1. デジタル化・ネットワーク化の進展に対応した柔軟な権利制限規定の整備
  2. 教育の情報化に対応した権利制限規定などの整備
  3. 障害者の情報アクセス機械の充実に係る権利制限規定の整備
  4. アーカイブの活用促進に関する権利制限規定の整備等

参照文化庁

この中でブロガーやクリエイターに大きく関係するのが、1の「デジタル化・ネットワーク化の進展に対応した柔軟な権利制限規定の整備」(以下①)とそれに付随する3つの項目です。

著作物の市場に悪影響を及ぼさないビッグデータを活用したサービス等のための著作物の利用について、許諾なく行えるようにする。
・イノベーションの創出を促進するため、情報通信技術の進展に伴い将来新たな著作物の利用方法が生まれた場合にも柔軟に対応できるよう、ある程度抽象的に定めた規定を整備する。

引用著作権法の一部を改正する法律の概要/文化庁

文化庁では今回の著作権法改正についてこのように説明していますが、小難しくて私の2ギガの頭では理解できません。

エトウ
エトウ

もっと分かりやすく、カッチコチの頭でも理解できるように説明してぇや!

では早速、ネット上でビジネスを行う人に大きな影響を与える「デジタル化・ネットワーク化の進展に対応した柔軟な権利制限規定の整備」を一緒に見ていきましょう。

著作者の許可なく著作物をデータベース化できるようになる

①の「著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用」という項目についての説明です。

漫画や小説、絵画などの芸術作品などは、これまでの著作権法で「技術開発・実用化の試験のための利用」に該当するため、著作者の無許諾でデータベース化してユーザーが検索できたりできたのですが、目的が限定的ですよね?

より柔軟に利用できるために、今回の著作権法改正によって目的を限定せずに利用することができます。

例えば、Googleブックスなどの書籍検索サービスで小説を検索したい時。

私たちは検索ボックスに作家名や小説タイトルなどを入力すれば、小説の表紙や掲載されている文章の一部を読むことができます。

しかしこれは、これまでの著作権法では著作者の許諾が必要でしたが、今回の著作権法改正で無許諾で掲載できるようなります。

エトウ
エトウ

本を出版しているブロガーやクリエイターが多いですが、今回の法改正で著作の全文が勝手にスキャンされ、その一部を勝手に公開されても異議申し立てが認められなくなります。

いわゆる「Googleブックス検索和解事件」で物議を醸した一軒が、今回の著作権法改正で認められるようになったということになります。
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検索サービス運営の著作権問題がゆる~くなる

①の「電子計算機における著作物の利用に付随する利用等」の説明です。

  •  「Google Books」など書籍検索サービス
  • 「TVEyes」などテレビ番組検索サービス
  • 「Gogle Street View」など街中風景検索サービス
  • 映画検索サービス
  • 「Shazam」など曲名検索サービス
  • 「クチコミ係長」など評判情報分析サービス
  • 「コピペルナー」などコピペ判定支援サービス

これらのサービスは、今回の著作権法改正の概要でも紹介されている「所在検索サービス」「情報解析サービス」と呼ばれるサービスです。

これらのサービスは

  1. サービスサイト運営者が情報を集める
  2. サービスサイト運営者が情報ごとにデータベースを作って集める
  3. ユーザーが「〇〇が知りたい」とリスクエスト(検索)
  4. サービスサイト運営者が何かしらの情報をユーザーに提供する

という一連の流れだったため、著作権法上グレーな位置づけでした。

この一連の流れは私たちの身近にあるGoogleなどの検索エンジンがお馴染みですが、ユーザーに情報を提供するということは、例えば本や楽曲などの著作物の中にあるキーワード(文章や歌詞の一部)を無断使用していることと同じなので、黒もしくはグレーでした。

これまでの著作権法では、これらの情報は「インターネット上の情報(送信可能化された情報)」で、サービスサイト運営者が提供する「提供される結果の内容」は、該当するサイトのURLやサイトのスニペット(サイトのプログロム内で簡単に切り貼りできるヵ所)やサムネイルなどです。

  • インターネット上の情報 … データ化された文章や画像など
  • 提供される結果の内容 … 該当するサイトURLやスニペット・サムネイルなど

サイトURLやタイトルなどはただの文字なので、著作物の利用にはなりません。しかし、サムネイルやスニペットは著作物の利用になります。

検索エンジンについてはこれまでの著作権法で「OK」としていましたが、これは集める情報の種類はネット上の情報のみで、提供する結果の内容はURLとサイトのスニペットとサムネイル等に限りOKということでした。

著作物の表紙や歌詞などの文章や画像、お店のロゴやアートなどの風景情報などを提供することは、著作物を複製していることになるので、「所在検索サービス」や「情報解析サービス」は、著作権法上黒もしくはグレーという危ういビジネスでした。

しかし、今回の著作権法改正で次の項目で紹介するように、だいぶハードルが低くなることになります。

著作者の許可な検索サービスサイトを運営できるようになる

①の「電子計算機による情報処理及びその結果の提供に付随する軽微利用等」の説明です。

旧法と新法の比較
旧法新法
著作物の情報収集・蓄積
データベースの作成と複製
ユーザーへの提供
:ネット限定の情報に限りOK
風景などの現実世界の情報×
権利者の許可:検索エンジン以外は必要×:ちょっとしか利用しないなら不要

情報化社会において著作権とは名ばかりかよ!

…これだけ見ると、そう思うのも無理はありませんよね。

作曲家や芸術家・作家など、現代ではクリエイターと呼ばれる人たちは、ネット上で著作物を公開したり販売したりするんですから、これじゃ著作権なんて名前だけで権利じゃないように感じます。

エトウ
エトウ

改正著作権法の条文には、これらについて「必要な要件」が定められています。

参照弁護士が解説“平成30年改正著作権法”がビジネスに与える「衝撃」/ITmediaNEWS

ポートフォリオサイトで掲載しているイラストや文章などの著作物を、「所在検索サービス」や「情報解析サービス」に無断使用されたくない場合は、robots.txtやタグなどで「情報収集禁止」と記載するか、会員登録した人にだけ見られるようにするようにしましょう。

まとめ

  • 今回の著作権法改正で、書籍の表紙や文章・楽曲などが著作者の許諾なく検索できるようになる
  • しかし、robots.txtやタグで「情報収集禁止」と記載したり、会員登録性にすることで無断使用を避けることができる
エトウ
エトウ

著作物を提供すう側も、利用する側も、今回の改正著作権法の要点を頭にいれておこう!

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