著作権と著作者人格って何?フリーランスが知っておきべき著作権の基礎知識

著作権・著作者人格権・二次的著作物のそれぞれの違い

フリーランスは「企業など組織に属さず個人で仕事を請け負う人」のことを指すことばですが、組織が守ってくれないフリーランスは、特に著作権について強く意識する必要があります。

この著作権に対して意識を高く持っていれば、イラストや記事を受け取るクライアントも、安心してあなたと取引ができます。

この記事では

  • 著作権って何なん?知っておきたい基本
  • 著作権が認められる作品とそうでない作品
  • 同人誌など二次創作ってええのん?あかんのん?
  • フリー画像や記事の転載はここに気を付けろ!
  • クライアントが著作者人格権を行使してほしくないワケ

を紹介しています。

エトウ
エトウ

著作権&著作者人格権について紹介していますが、法律的な詳細は弁護士にご相談ください

この記事は2019年5月7日に公開しましたが、「著作権の施行年」と「二次的著作権」について情報の誤りがあったため、5月17日に一部編集しております。
ご指摘いただいた読者の方、ありがとうございました!
スポンサーリンク

著作権とは

ライターは文章、イラストレーターはイラストやロゴデザイン、プログラマーはアプリやホームページなど、フリーランスという働き方には、自分で創作した著作物をクライアントに提供する場合が多いのが特徴です。

著作権は、イラストや文章などの著作物を創作した人の権利です。

  1. 他人の真似ではなくオリジナルで作られた作品を「著作物」
  2. 著作物を創作した人を「著作者」
  3. 著作者に与えられる権利を「著作権」
エトウ
エトウ

一言で著作権と言っても、この3つの“著作”によって成り立っています

作品を作った人は、自分の考えや気持ちを込めて作品を創作しています。

著作物は、著作者の努力や苦労によって作られているため、著作物を生み出す苦労を報いるために、著作者には著作権という権利が法律で与えられます。

著作権は著作者が“専有”することができるので、著作者の許可なく勝手に文章を使用したり、変更すると著作権法違反になります。

著作権は、1970年(昭和45年)に制定され、翌71年に施行された著作権法によって認められています。

著作権法が最初に成立したのは1899年(明治32年)で、この時ベヌル条約加盟に併せて制定されました。

現行の著作権法は、この旧著作権法の内容を全部改めて、新たに制定された著作権法(1970年/昭和45年制定)の一部を改正した、2019年1月1日に施行された改正著作権法です。

参考著作権法/公益社団法人 著作権情報センター
参考著作権法/ウィキペディア

著作物と認められない物

  • 自分の気持ちや考えを自分で工夫して表現したもの
  • 言葉や文字・形や色・音楽というかたちで表現したもの

著作権が認められる著作物は、「著作者の思想を表現したものかどうか」が判断基準となります。

  • 「〇月〇日 火災が発生した」などの情報の伝達(ニュース記事)
  • 料理のレシピ(アイデアやメモ書き)
  • 漫画などのワンシーンをトレース(模写)したイラスト
  • 絵画を写真に収めた物 等

このように、著作者の工夫や考え・思想が込められていないものは著作物でとみなされないので、著作権は発生しません。

二次的著作物(二次創作)について

いわゆる「同人誌」などは、二次的著作物に当たります。

原作が一次なので、ファンによるifの世界を描いた派生作品は「二次」になるため、「二次創作」とも呼ばれていますが、二次創作は法律用語ではなく造語です。

二次創作は、「二次的著作物の作成行為(翻案)」にあたるため、原作者が「二次創作は認めない」と公言しているなら違法。二次創作を認めているなら合法となります。

つまり、原作者が放置しているのなら、違法でも合法でもなくグレーな状態と言えます。

これまでの著作権侵害は「親告罪」といって、権利者が告訴しなければ起訴できませんでしたが、一部で2019年1月1日より権利者が訴えを起こさなくても公訴できる「非親告罪」となりました。

また、作者が「これは二次創作です」と言っていても、二次的著作物の要件を満たしていない場合もあるので、同人誌全てが二次的著作物に該当するとは言い切れない。

エトウ
エトウ

二次的著作物を取り扱うことで、原作者(権利者)から告訴される可能性がある。モラルに反するので、商用利用せず個人の趣味で行ったほうが良い

参考二次的著作物/スター総合法律事務所
参考無断転載などの不正利用行為と二次創作の違い/松下響の天輪返し

画像の転用は著作権侵害に当たるかも!?

副業としてブログやキュレーションサイト(まとめサイト)を運営する人や、企業が自社の商品をPRするために、キュレーションサイトを運営するケースが増えてきました。

このように情報メディアを運営する人が増えている一方、画像や文章の著作権侵害で検挙される人が増えています。

記事著作権法違反摘発、大幅増=ネット利用、昨年691件-警察庁/JIJI.COM

ブログなどに、他のサイトからダウンロードやコピーした画像や文章を転載する場合は注意が必要です。

 著作権侵害にならないためのチェックポイント
  • フリー画像を提供するサイトの画像かどうか
  • 「著作権フリー」の記載がある画像かどうか
  • フリー画像サイトの規約に沿った編集や加工を行っているかどうか
  • 他サイトから転載している文章だと分かるように記載しているかどうか 等
エトウ
エトウ

著作者からすれば、自分の作品を無断で外部に掲載されるのは気分が悪いものです。画像や文章を転用する場合は、必ずサイトの規約を確認しましょう。

著作者人格権とは

フリーランスのイラストレーターや、ライターが個人や企業と契約書を交わす時に、「著作者人格権を行使いない」という項目に同意するように求められるケースが多くあります。

著作者人格権とは、イラストや記事を作成した著作者の「公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」を指しており、著作権法18条から20条で定められてる権利です。

公表権著作物を公表するか、しないかを決める権利
氏名表示権著作物を公表する時に、著作者名を公表するかしないかをきめる権利
同一性保持権著作物に対し、第三者から内容を改変(変更や編集)を受けない権利

「著作者人格権を行使しない」ということは、これら3つの権利を著作物を納品したクライアントに対して申し出しませんということになります。

納品後に、「勝手に著作物を改変している!」と申し立てられるとクライアントは困るので、最初に著作者人格権を行使しないように約束させておきたいわけです。

著作権は著作者が同意すれば譲渡することができますが、著作者人格権は譲渡することができず、著作者が生きている間は権利が認められます。

著作者人格権は著作者の死後に消滅しますが、権利が消滅した後でも、著作者人格権の侵害となる行為は行ってはならないこととされています。

エトウ
エトウ

著作者人格権を行使しないかどうかは、著作物によって変わってくると思います。必ず契約時にクライアントに確認をしましょう

 

 

まとめ

  • 著作権は、著作物を創作した時点で著作者に与えられる権利
  • 著作権が認められるのは、著作者が工夫や思想をこらして創作した作品のみ
  • 二次創作は法的にグレーのため、イラストレーターなどは要注意
  • クライアントに著作者人格権について必ず確認しておく
エトウ
エトウ

イラストや記事・プログラムなど、著作物を取り扱うフリーランスは、著作権や著作者人格権について把握しておこう!

コメント

  1. ななし より:

    1ダウト
    >著作権は、1970年(昭和45年)に制定され、翌71年に施行された著作権法によって認められています。
    それ以前にも旧法があります。著作権は1899年から存在します。

    2ダウト
    二次創作が必ずしも二次的著作物と限りません。

  2. エトウ エトウ より:

    ご指摘をいただきありがとうございました。

    リサーチ不足なのが露見していて、恥ずかしい限りです。
    今後はしっかりリサーチして、正確な情報をお届けできるように努めさせていただきます。

    この度は本当にありがとうございました!

タイトルとURLをコピーしました